スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

『叫びと祈り』 梓崎優 

叫びと祈り (ミステリ・フロンティア)
面白いのだけど、何故か物語に没頭できず、なんとなくすっきりしない気持ちを抱えたままで読んでいたせいか、読み終えるまでに時間がかかってしまいました。きれいな文章なのだと思うのだけど、私の読むリズムとどうも合わないようで、何度も同じところを読んでしまうこともあり…。

でも、すっきりしないのはそれだけが理由じゃないよなあと思いながら最終話の「祈り」を読んで。

なんとなく、違和感の正体がわかったような気がしました。たぶんポイントは物語に対する斉木の立ち位置と関わり方だったんだと思う。その私が抱えていたモヤモヤは形を変えて心に残りました。具体的にはネタバレになるので書けないけれど、タイトルに気持ちが重なった感じです。

スポンサーサイト

『身代わり伯爵の冒険』 清家未森 

身代わり伯爵の冒険 (角川ビーンズ文庫)
『彩雲国物語』に入っていたチラシの”王道”の文字につられて購入。
確かに王道!
パン屋の娘が双子の兄の身代わりとなって伯爵として王宮へ…なんてムチャクチャといえはムチャクチャなんだけど、細かいことなんて別にいいや!という気持ちになるくらい、読んでいて楽しかったです。テンポがよくて、あっという間に読み終え、次の『身代わり伯爵の結婚』まで読了。早く続きが読みたいっ。
まあ、私にとって大きかったのはリヒャルトが素敵だっていうことですが(笑)
読んでいて「なんで私、こんなにこの人の言うことにドキドキするんだろう…?」とずっと思っていたのですが、終盤になってその理由に思い当たりました。さらっと反則な台詞を言うところとかはもちろんなんだけど、それだけじゃなくて、話し方はツボだったのです。そう、敬語で話すのに一人称が「俺」なのがいけないんだ!「俺が○○なんですよね」とかさ。
はじめて知った自分のヘンなツボでした。
新刊が出る来月が楽しみです。

『一瞬の風になれ 第一部 -イチニツイテ-』 佐藤多佳子/講談社 

一瞬の風になれ 第一部  --イチニツイテ--サッカーの才能を持つ兄に憧れながらも、自分にそれがないことに複雑な思いを抱く新二と、誰もがうらやむ走る才能に恵まれながらそれを生かすことへの熱意を持たない連。
同じ高校へ進んだ二人は、新二と同じクラスの根岸に誘われたことをきっかけに陸上部へ入部する。

とにかく才能に恵まれた連に対して、練習を積み重ねて少しずつ速さを手に入れていく新二。練習して少し進んだかなと思っても、連はあっさりとその先を行く。たいした努力もせず、才能を見せつけるかのように。

続きを読む

『少女には向かない職業』 桜庭一樹 /東京創元社 

少女には向かない職業出だしから「中学二年生の一年間で、あたし、大西葵は、人をふたり殺した。」ですもんね。で、物語はそこへ向かって転がっていく。
この物語は見返しに書いてあるとおり、これは「ふたりの少女の凄絶な<闘い>の記録」。あっと驚くような仕掛けがあるわけではなく、最後にあっと驚くどんでん返しが待っているわけでもない。
今を生きる少女を、そういう生き方しかできなかった(彼女たちはそう思っていると思う)ふたりを鮮やかに切り取った話だと思います。だた、こういう話が好きか、と聞かれたら「うーん…」だと思う。この感じは前に読んだ『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』と近い。嫌いなわけではないし、中途半端に救われたりしないのはいいと思うし、一気に読まされちゃったし、また読んでしまうとは思うけど。それでもやっぱり、「好き」じゃないと思う。

2作近い雰囲気の話が続いたので、今度は違う方向の話が読みたいな。(『GOSICK』とかは違いますよね?)

『ホームタウン』 小路幸也 /幻冬舎 

ホームタウン離れて暮らす妹が姿を消した。結婚を控えていたのに、仕事を整理し、誰にも行き先を告げず、財布すら持たないままで。
彼女はどこへ消えたのか?
妹を探すうちに明らかになってゆく思いがけない事実とは…。

小路さんの物語というと私は「不思議な力を持った人が出てくる」という印象が強いのですが、今回はそういうのはなし、ですね。でもやっぱりどこか現実感のないような空気が漂っていて、それなりに生臭いはずの事件もあまりそうは感じませんでした。私はバイオレンスは苦手なので、こういう作風はやはり好きです。
ただ、ちょっと物足りなかったかなあ。
木実の行方とそうなった理由がわかった時の気持ちの盛り上がりが、小さかった気がします。主人公の柾人が抱えてきた過去があまり痛々しく描かれていなかったぶん、ラストで開放される私の感情も控えめだったということなのかな。
でも、何度も書くようですが、私は「痛々しい」のよりも「どこか現実感がない」方が好きなので、泣かせるような大仰な演出をして欲しいわけではないのですが…。うーん、自分の中で矛盾してますね。

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。