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『魔王』 伊坂幸太郎 /講談社 

魔王もしも突然、自分に他人に自分の思った通りのことを言わせる力があることに気がついたら、私は一体何をするだろう?

相変わらず口当たりのよい文章に調子よく読み始め、少し読んだところで一度手を止めました。これはなんとなく読んでいい小説じゃないような気がして。
繰り返し繰り返し語られる「考えろ、考えろ」という言葉。「考えろ」と言われてはじめて今自分が生きているこの社会についてあまりにも考えていない自分に気づかされる。確かに、テレビから、ネットから、情報は溢れ出しているけれど、それを自分の頭で考えて自分の意見を持てている?と聞かれたら、とてもじゃないけど自信を持ってはいとは言えない。
すごいなと思うのは、これだけ作者の意見が色濃く出ているのに、小説としてちゃんと面白いということ。ラストへの伏線も好みです。
犬養へと向かう彼に、作者の姿を見た気がしました。作者がこの小説に込めた思いを全て受け取れたわけではないのでしょうけれど、それでも、
「考えろ、考えろ」
この言葉、重く受け止めました。

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コメント

この本はつい先日読み終えたばっかりなんですが、なんか私が解釈出来なかったとこがあるんじゃないかと思えてしょうがないです。
あれは序章としての作品なのか、完結した作品なのかかなり考えてしまいました。新作の「砂漠」も超能力と大統領が出てくる話らしいです。「チルドレン」のような感じの作品も書いて欲しい…

確かに、全部がすっきり解るという話ではなかったですね。
私はこの小説に「答え」はないんじゃないかなと思っています。作者から投げられたボールを受け取った感じ、というか…。
でもこれはこういう小説なんだということで私の中では落ち着いてます。だから「完結」かな、と。

伊坂さんの小説の語り口がとても好きなので、これからもいろいろな小説を書いて欲しいなーと思います。
きっとまた「チルドレン」みたいな小説も読ませてくれるのでは?

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魔王

この作品の中で強く頭に残る言葉として「諸君はこの颯爽たる諸君の未来圏から吹いて来る透明な清潔な風を感じないのか」という三行からなる文でしょう。これは宮沢賢治の作品の一文なのですがこの一文をテーマというか題材にして魔王は創られています。虚無や無関心が満ちる

  • [2007/03/27 19:23]
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