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『赤い竪琴』 津原泰水 /集英社 

赤い竪琴この文章を読む感覚を、どう言ったらいいんだろう?
余分なもの・・・ううん、そうじゃないな。必要ではないものは全て削ぎ落としていって残った部分だけが書かれているという印象。
交わされる言葉はとても短くて、普通の感覚で成り立つ会話じゃないような気がする。でもそれが心地いいのです。リズム、なのかな。

第2章のはじめの「目覚めたとき、私はすっかり恋に落ちていた」という文章が何故か印象に残っています。
まさしく彼女は「恋」を「した」のではなくて「恋」に「落ちた」んですよね。読んでいるとそれがよくわかる。どうしてとかどこがとかいう説明はなかったけど、それを疑問に思うこともなかったです。それはきっと相手も同じ。はじめから決まっていたみたいに惹かれあっているのに、距離を保ったまま過ぎてゆく日常。・・・でもそれがずっと続くはずはなくて。

素敵な恋愛小説でした。
何度も書くようですが、文章からも物語からも装飾を外してしまっている(言いすぎかな?)感じだから、淡々とした雰囲気ではあるけれど、実はとてもドラマチックな話だと思う。
下の名前を呼ぶ、というただそれだけの場面でこんなに胸が高鳴ったことは今までなかったかもしれません。
終盤は読んでいて切なくて、泣けることはなかったけど、きりきりと胸が痛かったです。

物語中に出てきた「ライア」という楽器の音を一度聞いてみたいな。

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