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『告白』 湊かなえ 

告白昨年からずいぶん話題になっていて気になっていました。
「今まで読んだことのない作家さんのテレビで話題になっているほどのベストセラー」というのは、なんとなく買いづらかったりもするのですが、本屋大賞ノミネートの記事を読んでいたら気持ちが盛り上がってきたので今がチャンス!と購入。

”後味が悪い”ということはあちこちでなんとなく目にしていたし、本屋さんのポップにも書いてあったので覚悟して本を開きました。

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『風が強く吹いている』 三浦しをん /新潮社 

風が強く吹いている 
私は自他共に認める駅伝好きです。
そもそも祖父が駅伝が好きで、思い出すのは、お正月に皆から離れてラジオを耳に当てる姿。その影響でか、テレビ中継がされるようになってからは駅伝のテレビ観戦は我が家の年中行事になりました。家を離れた今でも、お正月に実家に行くと、父と私と弟でその年の駅伝について話しているとつい熱くなり、ウチの相方と弟の嫁は「この人たちにはついていけんよ」という顔をするなんてこともあったりします。

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『アルレッキーノの柩』 真瀬もと /ハヤカワ・ミステリワールド 

アルレッキーノの柩ヴィクトリア朝ロンドン、<十二人の道化クラブ>というアヤしげな名前のクラブに集まるひとくせもふたくせもありそうな紳士淑女たち、魔女伝説、それにつながる公爵家に伝わる呪い…どれも面白そうな設定です。
それから、主人公の藤十郎は下宿を追い出されて途方にくれているところを公爵から声をかけられ、クラブに届けられた脅迫状について調査をすることになるのですが(後にこれが連続殺人事件へと発展していく)、その際彼には「クラブのメンバーそれぞれに3回尋問することができる。質問された者は正直に答えなければならない」という権利が与えられるんですよ。これも「面白そうじゃん!」ととてもわくわくしたのですが。
思っていたよりも盛り上がれなかったというのが正直なところ。一番の理由は主人公の藤十郎が好きになれなかったことだと思います。それ以外の登場人物も私の中では今ひとつピンとこなくて、読んでいてもなかなか人間関係が頭の中で整理できず、中盤でちょっと読んでは「あれれ?」と戻るということが何度かありました。
これがもしもっと人の気持ちから離れた物語だったら、登場人物の好き嫌いはあまり関係なく楽しめたのかもしれませんが…。
あとは、先に書いた「権利」が話にどう生かされるのかを楽しみにしていたので、その使われ方がちょっと物足りなかったです。
なんていうか、ツボと微妙に違うところ(全然離れているわけではないと)をつかれている感じがずっとしていたような。…ということは、ちょっと何かが違ったら大ハマリだったのかな。そう思うと他の作品も読んでみたい気もします。

『格闘する者に○』 三浦しをん /新潮文庫 

格闘する者に○面白かったです!
単行本で出た時に「すごく印象的だけど、どういう話なのかさっぱり見当がつかないタイトルだなあ」なんて思ったことを覚えています。
でも、そんなこと考える前にとりあえず読んでみればよかったなあ。

可南子が自分をとりまく様々なことに対して抱く気持ちには共感できることがいっぱい。だいたい、「今まで一生懸命やってきたのは漫画を読むことだけ」ってとこでもう同胞気分だもの(笑)
でも彼女も、彼女を取り巻く人たちも、決していい加減に生きているわけじゃないんですよね。(就職活動中とはとても思えないけど(笑))一見やる気がなさそうだけど、自分の信じるところに対して真摯な態度でいようとしている…と言ってしまうと少し大げさなのかもしれないけど。
笑って、笑って、ちょっとしみじみしたりして、そして迎えたラストでものすごいドラマが待っていたわけではないけれど、なんとなくいい気分で読み終えました。

あと私のツボだったのは弟の旅人くん。出番はそれほど多くないけど、私の気持ちを鷲掴み!でした(笑)

『雨にもまけず粗茶一服』 松村栄子 /マガジンハウス 

雨にもまけず粗茶一服親に強引に勧められた京都の大学受験を全てすっぽかし、コンサートに行っていたことがバレてしまった遊馬。茶道坂東巴流家元の長男なので「京の空気を吸って来い」というわけなのだが、彼は子供のころにいい思いをしなかった京都には行きたくないのだ。怒り心頭の父に比叡山へ行かされそうになった遊馬は家に伝わる茶杓を持って家出。友人の家に転がり込むが、何故か京都で暮らすことになってしまう・・・。

茶道の経験はないけれど芸事への憧れはたっぷりなので、冒頭の茶会の風景からわくわくしました。着物の女性の後姿の描写やら軸の説明やら、あちこちに「粋だなあ」と思う文章がちりばめられていて、読んでいて楽しくて楽しくて。
はじめは遊馬のあまりにも手応えのない坊ちゃんぶりにイラついたりもしましたが、それでもふとした拍子に育ちの良さがにじみ出ちゃうのを読むと「ふふふ」と笑ってしまっているんですね。「ああすっかり遊馬のペースに乗せられちゃってるな、私」という感じ。
いつまで続くんだろうなーと思っていた京都での家出生活に区切りをつけたエピソードがとても心に残っています。正直「こんなエピソードが用意されてるなんて予想外だよー、不意打ちだよー」とオロオロしちゃいましたが。
最後は、京都に来た時よりもちょっとだけ大人になった遊馬を感じつつ、あたたかい気持ちで本を閉じました。

とても面白かったです。
これをもし高校に入学する前の春休みとかに読んだらきっと「茶道部に入部しよう!」と思ったに違いないわ(苦笑)

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